第25回:八仙飯店之人肉饅頭

第25回:八仙飯店之人肉饅頭

この映画を見て肉まんが食べられなくなるうちはマトモ
肉まんを食べたくなってくるようになってからが始まり

八仙飯店之人肉饅頭 (原題:八仙飯店之人肉焼飽)
1993年香港 100分
監督:ハーマン・ヤウ
製作:ダニー・リー
出演:アンソニー・ウォン

 

英語ではTHE UNTOLD STORYというタイトルの日本でもお馴染みのスプラッターホラー。
当時は映倫基準により劇場公開できなかったものの、後に劇場公開もされていますね。
審査基準はわかりませんが単純な残酷描写というよりは子供が惨殺されるシーンや
惨殺シーンを子供の俳優が見ているという表現内容が当時はアウトだったんでしょうか。
映倫の審査基準は時代や作品によって違いが出るのでなんともいえません。
例えばヘアに及ばず男性器(例:ベティ・ブルー)や女性器(愛についてのキンゼイ・レポート)が映っていても
問題なしという場合もありますし、その場合はDVD/BD/配信化された場合でもおおよそそのままになっていたりします。

 

この映画、その残酷描写がとにかく話題になりますが、いわゆる直接的なリアルな惨殺シーンや
血や肉などのリアルさというところよりも、そのシーンの設定や表現という演出ではない部分について
それらの残虐性がとにかく際立ってます。返還を控えた香港映画の過激さもその要因でしょうか。

例えばこの家族を惨殺後、この家族の母親に見せるシーンとかはなかなかくるものがあります。
当然このシーンの前には子供の前で親を殺したり、その子供も子供の前で殺される

こういった表現は日本や欧米では明確に禁止されているものなのでそりゃあ話題になりますよね。
表現そのものというよりは、この表現をするために子役にこのシーンを演じさせる
そういうことが大きな問題と考えているんだと思います。

 

また、本作はシナリオや構成がB級映画のそれとしてはしっかりつくられており
・意味深な殺人シーンからの遺体発見
・店主が店員を1人、また1人と手にかける
・そもそもその店主の前店主の家族が消息を経ってる
・現店主を逮捕、警察が暴行
・暴行が問題になり前店主の弟が収監されている刑務所に週刊し、暴行させる
・現店主が手首の傷から血管を噛み切り自殺をはたらく

・薬を注射し現店主に事件のあらましを話させる
・現店主が刑事が残したプルタブで手首を切って自殺
と内容がしっかりと綴られています。残酷シーン見せときゃあとは適当でいいでしょではないんです。
この店主に対する憎悪を引き出せるようないいシナリオになっています。

 

残酷描写や子供、若干の胸糞表現があって人を選ぶとは思いますが
そういうのが平気もしくは好きな方であればオススメできる全体クオリティが高い作品です。

 

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