第24回:スナッフ/SNUFF

ボツ映画に勝手に殺人シーンを追加+クレジット消去
本物のスナッフフィルム?という宣伝で億単位の荒稼ぎ

スナッフ/SNUFF (原題:SNUFF)
1976年アルゼンチン 86分
監督:ロベルタ・フィンドレイ

 

映画本編の内容には語るべきところはなにもないというのが本音です。

 

この映画はロベルタ・フィンドレイがTHE SLAUGHTERという名前の
エクスプロイテーション映画を撮ったものの、クオリティの低さで配給会社がお蔵入りに。
その後配給会社がスナッフフィルムの都市伝説に目をつけ
主演女優とは別人を主演女優と言う設定で撮影後のシーンを勝手に本編に追加し
その追加部分でその女優が殺されるシーンを撮影し、クレジットを全消去するということを行った。
しかも監督にはそれを告げず勝手にタイトルまで変更して公開したというものです。
実はスナッフフィルムなのでは?という演出に勝手に利用された映画というわけですね。
その話題性をそのまんま宣伝に利用し日本でも劇場公開され(どうやら最初のR指定だったらしい?)

 

しかし映画本編もエクスプロイテーション映画としても駄作と言わざるを得ない出来で、
さらにスナッフ部分も時代を考慮してももうひと頑張り欲しいところでした。

指を切断するシーンもこれですよ。指の断面。偽物感が半端ない。これはひどい。
手首を切断するシーンは

ギリギリなんとかだけど流血量が余りにも少ない。ハーシェル・ゴードン・ルイスを見習って欲しい。
腹を切り裂くシーンも

これ確実にどこがダミーかわかってしまう出来。
元が低クオリティな映画でそれを夜に出すためのエッセンスまで低クオリティ。
本当に宣伝の話題性だけでどうにかしよう(実際どうにかなった)という映画としか言えません。

 

こういう配給会社のネタに乗っかってやろうという広い心で見ても流石に厳しいので
当時だから本当にこれで驚いたのかというのはちょっと信じ難いですね。
そう思うと興行収入億超えも単なる話題性を狙った盛りまくりのネタなんじゃないかと思ってます。

 

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